行政書士谷村日出男総合事務所

危機管理雑感

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危機管理雑感

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2025/09/17

本日、公益財団法人愛媛県暴力追放推進センター主催のセミナーに参加してきました。 講師は、ホテルチェーンお客様相談室の責任者をされている方で、過去に歌舞伎町の某ホテル支配人として暴力団やモンスタークレーマーと対峙し、部下を守りながらこのホテルから暴力団組員等を一掃し、系列ホテルで売上No1のホテルへと変貌させた“歌舞伎町のジャンヌダルク”と称される女性で、当日準備された200余りの席は満席でした。 講演内容は当時の実例を挙げながらのもので、1人1人は弱いけど逃げずに他のスタッフと連携して対応することが大切。1人は点でも2人いれば点と点が線になり、3人いれば三角形に、4人いれば四角形の面になり、それだけ対応力も広がり強くなると話され、道後の老舗ホテルの危機管理担当顧問に就任している当職にとっても印象深いお話でした。 また、本日のセミナーの冒頭、暴追センター理事長のあいさつに続いて、暴力追放活動に功労のあった3団体と個人3人が表彰され、恥ずかしながら当職も個人表彰の誉れを受けることができました。 同センター理事長名で暴力追放監視モニターに委嘱され、ふと気が付くと早7年の月日が流れており、この間ボランティアとして街で見聞きした情報や、企業の経営者等から相談を通じて知り得た情報など、暴追センターを通じて警察に届け、時には直接警察に通報したこともありました。振り返ると表彰に値する活躍があったのか疑問も残りますが、この街から少しでも暴力団が減り、また足を洗った暴力団組員等が、憂いなく暮らせるような社会になればと願って今日まで活動してきました。 近年、暴対法や暴力団対策条例の制定によって、年々暴力団の数こそ減少しているものの、こうした勢力に代わって暴対法等の網がかからない半グレ集団や匿名流動型犯罪グループ(通称トクリュウ)が台頭し、特殊詐欺や凶悪犯罪を引き起こすなど形を変えた犯罪集団が暗躍しており、我が国の治安は改善しているのか、逆に悪くなっているのか、不安の方が先に立って治安が良いと実感できない方も多いのではないでしょうか? 危機管理の危機には様々なものがあり、私が顧問をお引き受けしているホテルを例にとっても、大規模地震や火災に始まり、コロナ等の感染症や食中毒など実に様々な危機が潜んでいます。従来から、暴力団対策や犯罪被害防止対策(防犯)も危機管理の一つに挙げられてきましたが、これら全ての危機管理に共通することは「事前準備(対策)と逃げずに対峙すること」だと強く感じています。準備もなく危機の中に放り込まれれば満足な対応はできません。また、正面から向き合わずに逃げてばかりいると傷口は大きくなるばかりで会社の信用失墜にも繋がりかねません。 本日のセミナーでも、講師は「逃げずに正面から対峙した。」、「根気よく粘り強く対応した。」と話されていましたが、私もこれまで様々な危機に対応してきた経験から言える危機管理の要諦は「逃げないこと」だと痛感しています。 現在、私は暴追センターや裁判所業務に関わる仕事の一部をお手伝いさせていただいています。これからも一市民として、あまり背伸びしないで、自分にできることを通して少しでも社会の役に立てれば幸いと感じています。

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